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ファクタリングを利用したくても必要書類の多さに尻込みしてしまう経営者は少なくありません。「請求書だけあれば使えるんじゃないの?」という声も聞かれますが実態はどうなのでしょうか。今回はファクタリング利用に必要な書類について解説します。
ファクタリング利用時に求められる書類について詳しくみていきましょう。請求書だけでファクタリングを利用できるのでしょうか。
ファクタリングの利用には最低でも請求書と通帳のコピーが必要になります。請求書単体では不十分です。一部のファクタリング業者では請求書と通帳コピーの2点のみで申込みを受け付けている場合もありますが、多くの業者ではそれ以外の書類も提出しなければなりません。
決算書や納税証明書といった企業の財務状況を示す書類が必須となるケースも珍しくありません。つまり請求書を用意しただけでは、ファクタリングを利用することはできないと考えておくべきでしょう。
個人事業主の方からよく聞かれる質問に「個人の通帳を使っているんだけど、それじゃダメ?」というものがあります。結論からいえば、原則として個人通帳だけではファクタリングを利用できません。
ファクタリングは事業者向けのサービスです。そのため、事業用の口座を開設し、そこから入出金を行うのが前提となっています。
とはいえ一部の業者では個人通帳でも代用を認めているケースもあります。ただしその場合、追加で事業実態を証明する書類などが要求されることがほとんどです。
ファクタリングを利用する場合に必要となる主な書類を解説します。まず大前提として請求書などの売掛金を証明する資料が必要です。次に身分証明書です。運転免許証やマイナンバーカードなどが該当します。
さらに通帳のコピーも必須です。法人の場合は登記簿謄本(履歴事項全部証明書)も求められます。さらに決算書の提出を求める業者も多いです。個人事業主の場合は開業届のコピーが必要になるケースもあります。
このように、ファクタリングの利用には複数の書類が必要になります。事前にしっかりと準備しておきましょう。
必要書類の少ないファクタリング業者8選について表をまとめました。
業者名 | 特徴 | 審査スピード | 入金スピード | 手数料 | 契約方法 | 申し込み資格 | 利用限度額 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ビートレーディング | ・オンライン完結 ・必要な書類は2種類(会員登録時に本人確認書類が必要) ・創業1年未満の会社も利用可能 | 最短30分 | 最短2時間 | 2社間:4%~12% 3社間:2%~9% | 2社間、3社間 | 法人、個人事業主 | 上限下限なし |
日本中小企業金融サポート機構 | ・主に中小企業や個人事業主のサポート ・必要な書類は2種類 ・オンライン完結 | 最短30分 | 早ければ当日中 | 2社間:1.5〜10.0% 3社間:1.5〜10.0% | 2社間、3社間 | 法人、個人事業主 | 上限下限なし |
PayToday (ペイトゥデイ) | ・審査がAI ・オンライン完結 ・手数料が1~9.5%と安く、上限が決まっている | 最短30分 | 最短30分 | 1%〜9.5% | 2社間 | 法人、個人事業主、フリーランス | 10万円〜上限なし |
OLTA (オルタ) | ・審査がAI ・オンライン完結 ・手数料が2~9%と他と比べて安い | 最短即日 | 最短即日 | 2.0〜9.0% | 2社間 | 法人、個人事業主、フリーランス | 不明 |
QuQuMo | ・オンライン完結 ・必要な書類は請求書・通帳の2点のみ ・債権譲渡登記不要 | 最短40分 | 最短2時間 | 1%〜 | 2社間 | 法人、個人事業主 | 上限下限なし |
アクセルファクター | ・オンライン完結 ・柔軟な審査 ・NPO法人・一般社団法人など、様々な事業形態の企業に対応 | 最短即日 | 最短即日 | 2社間:2.0%〜 3社間:5.0%〜 | 2社間、3社間 | 法人、個人事業主 | 30万円〜1億円 |
WIT(ウィット) | ・2社間、3社間の両方に対応している ・オンライン完結 ・コンサルティングを受けることもできる | 最短30分 | 最短2時間 | 2社間:5.0〜20.0% 3社間:不明 | 2社間、3社間 | 法人、個人事業主 | 下限なし〜不明(掲載事例の最高額は830万円) |
SHIKIN+(資金プラス) | ・AIによる事前審査を導入 ・マネーフォワードと三菱UFJ銀行が合弁で設立した Biz Forward が運営しているため、信頼性が高い ・手数料は0.5%~ | 最短即日 | 最短即日 | 0.5%~ | 2社間 | 法人 | 数万円~数億円 |
上記の表の通り、必要書類の少ないファクタリング業者は、主にオンライン完結型のサービスを行なっており、多くの場合、AI審査を導入しています。PayToday、OLTA、SHIKIN+などは、AIを活用した審査システムで、迅速かつ柔軟な審査を実現しています。
また、QuQuMoやビートレーディングのように、必要書類を2種類に絞っている業者もありますので、必要書類が少ない業者を探している方は、候補に入れると良いかもしれません。
必要書類の少ないファクタリング業者を利用することにはメリットもデメリットもあります。ここではそれぞれについて詳しくみていきましょう。
必要書類が少ないファクタリング業者を利用する最大のメリットは、 審査スピードの速さです。提出する書類が少なければ、それだけ審査にかかる時間も短縮されます。急ぎの資金調達には適しているといえるでしょう。
次に オンライン完結が可能な点も大きなメリットです。書類が少なければ、それだけ電子化やオンライン提出も簡単です。わざわざ出向く必要もなく、自宅や事務所からスマホ1台で手続きが完了するケースも珍しくありません。
さらに手続きが簡単であれば書類準備に時間を取られることなく、 時間を節約できます。本業に集中できるのは経営者にとって大きなメリットといえるでしょう。
一方でデメリットもあります。まず挙げられるのが 手数料の高さです。書類が少ないということは、それだけ業者側のリスクも高くなります。そのリスクを補填するために、手数料が高く設定されている場合が多いです。
次に 審査通過率が下がる可能性も考慮に入れておく必要があります。提出書類が少ないということは、それだけ与信判断の材料も限られます。結果として審査基準が厳しくなり、通過率が下がってしまう可能性が否めません。
最後に 与信枠が小さくなる可能性もあるでしょう。リスク管理の観点から、業者側が与信枠を抑え気味に設定するケースが少なくありません。大口の資金調達を考えている場合は注意が必要です。
必要書類の少ないファクタリング業者を利用するかどうかは、自社の事業規模や資金需要に応じて適切に判断する必要があります。小規模事業者で少額の資金調達を考えている場合は、手続きの簡単さを重視して必要書類の少ない業者を選ぶのも一案でしょう。
一方で大口の資金調達を考えている場合は、多少手間はかかっても書類をしっかり揃えられる業者を選んだ方が良いかもしれません。融資など他の資金調達方法とも比較検討し、総合的に判断するのが重要です。
ファクタリングを円滑に利用するためには、適切な書類準備が欠かせません。ここでは書類準備のコツについて詳しく解説していきます。
ファクタリングの利用を検討している経営者は、日頃から請求書や通帳などの基本的な書類をきちんと整理しておくのをおすすめします。
本人確認書類についても、有効期限切れや記載事項の変更がないかを定期的にチェックしておくと安心です。急な資金需要に対してもスムーズに対応できるはずです。
ファクタリング利用時によくみられる書類不備について触れておきましょう。まずあげられるのが提出書類の記入漏れや誤記入です。焦っているとついうっかりしてしまいますが、審査の遅れにつながる可能性があるので要注意です。
必要書類の不足や提出遅れもあります。事前に必要書類を確認し、期限に余裕を持って準備するのが大切です。申込情報と請求書の日付や金額が相違しているケースも少なくありません。提出前に今一度、内容をチェックしましょう。
近年ではオンラインでの書類提出も一般的になってきました。電子化された書類の取り扱いには慣れが必要かもしれません。通帳レスの銀行口座を利用している場合、CSVファイルなどを提出するケースもあります。事前に提出方法を確認しておくと良いでしょう。
ファクタリングは請求書のみでは利用できません。しかし必要書類が少ない業者もあります。書類が少ない業者を選ぶメリットとしては手続きの簡単さや審査スピードの速さがあげられますが、その分手数料が高くなる傾向があります。
自社の状況に合わせて適切な業者を選びましょう。資金繰りに困ったときこそ冷静な判断が求められます。ファクタリング利用を検討する場合は、本サイトの他の記事もぜひ参考にしてください。
ファクタリングの 達人編集部
自らの経験に基づいた、ファクタリングや与信管理に関する豊富な実績を持ち、これまでに数百社の取引をサポート。
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